AIの活用によるレコメンドの進化

AI時代における商品提案の新たな展開

前回のコラムで、当社のAIレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」がマルチアングル表示に対応した件について紹介しました。

【関連記事】

AIレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」が、マルチアングルレコメンド表示に対応
〜ユーザーのコンテキストに合わせ、多様な見せ方で商品を提案することでCXを向上〜(2026年4月15日公開)
https://zeta.inc/press-release/products/zeta-recommend-support-multi-angle-recommendation-display/2026/0415

また、それに続いてマルチアングルレコメンドがOpenAIの「Apps in ChatGPT」に対応した件、そしてレビュー・クチコミ・Q&Aエンジンである「ZETA VOICE」とも連携し、クチコミやQ&Aもマルチアングルレコメンド上に表示対応した件について、続けてリリースしました。
(クチコミ・Q&AのApps in ChatGPT上での表示はまだ未対応です)

【関連記事】

「ZETA RECOMMEND」のマルチアングル表示がChatGPTアプリに対応
〜生成AI上でのデジタルシェルフ表示を実現、エージェンティックコマースにおけるAIレコメンドの活用を促進〜(2026年4月22日公開)
https://zeta.inc/press-release/products/zeta-recommend-multi-angle-display-chatgpt-compatible/2026/0422
「ZETA RECOMMEND」のマルチアングルレコメンドがクチコミ・Q&A表示に対応
〜商品やハッシュタグに加え、クチコミ・Q&Aを新たに活用することでよりCXを高めたデジタルシェルフ体験を実現〜(2026年4月30日公開)
https://zeta.inc/press-release/products/zeta-recommend-multi-angle-review-display/2026/0430

レコメンドというのは20年ほど前にいわゆるAmazonレコメンド(Aを買っている人はBも買っています)が登場し、それを受けてたくさんの国内のベンチャーが取り組んできましたが、一旦マーケットは飽和していました。
(ZETAもサイジニアも、創業時のビジネスは実はレコメンドでした)

その後、Amazonレコメンドに限らずいわゆる「オススメ」として多種多様なアプローチが登場しましたが、最近のAIの進化とECサイトのリテールメディア化によって、レコメンド市場が新たな成長に入ったように思われます。

なぜAIの進化とECサイトのリテールメディア化でレコメンドの需要が高まったかというと、ユーザーがブランドや商品について相談をしたり提案を受ける、というやりとりが以前よりも一般的な消費行動となってきたからという理由が挙げられます。

まず、生成AI(LLM)の急激な進化によって、ユーザーは自分で頑張って情報を探すという行動様式から、相談して提案してもらうという行動へとトレンドがシフトしつつあるという側面があります。このため、購買行動やカスタマージャーニーの初期段階から、提案を受けることが自然な流れになってきており、よりレコメンドのカバーする範囲が広がったということが言えるかと思います。

もう一つは、リテールメディア化によってECサイトにUGCをはじめとするSNS的な情報が増加してきているという点が挙げられます。ユーザーは常に、メーカー(ブランド)企業が言うことよりも、他のユーザーが言うことをより信頼する傾向があります。

以前はそうしたSNS的な情報に基づいたオススメというのは、例えばInstagramやTikTokにおいてフォローしているユーザーや著名なインフルエンサーが推薦するとか、Likeやいいねがたくさんついたホットな投稿としてユーザーの目に触れていたのが、ECサイト自体にそうしたコンテンツが集まり、またAIの進化によってそうしたコンテンツがより活用されやすくなったことで、以前よりも有益なレコメンドがしやすくなった、というのも理由の一つです。

最近よく聞くワードとして、「以前のパーソナライズは単なるセグメンテーションだった」というものがありますが、最近は「真のパーソナライズといえるレコメンドが実現しつつある」ということかと思います。

マルチアングルレコメンドで広がるショッピング体験

こうしたレコメンド需要の増加も踏まえて、当社としてはレコメンドエンジンにおけるAI活用をさらに強化するだけではなく、レコメンドによって表示される情報量を増やすべく、マルチアングルレコメンド表示を実現しました。

以前から、検索結果のサイドペインにレコメンドを表示するといった組み合わせ方はよくみられましたが、これをもう一歩押し進め、さまざまな切り口のレコメンドを画面いっぱいに表示してCXを向上しよう、というのがその基本的なアプローチです。当社のソリューションには、レコメンドエンジンだけではなく、EC商品検索エンジン、ハッシュタグエンジン、クチコミ・Q&Aエンジンなどがあるので、それぞれに基づくレコメンドを複数のアングル(軸)で表示するというものです。

例えば、検索クエリや購買履歴に基づくパーソナライズされたレコメンド、人気のハッシュタグに基づくトレンド要素の強いレコメンド、売れ筋や割引率などに基づいたレコメンド、評価の高いクチコミや人気のQ&Aなどに基づいたレコメンドなどです。こうしたレコメンドを組み合わせることで、一例として縦軸はそれぞれのレコメンドのアングル、横軸は各アングルに基づいた商品群をカルーセル表示する、またクチコミやQ&Aは一商品に複数あるためさらに縦方向にも回転するなどで、さまざまな商品をずっと見ていられるショッピング体験を実現します。

デジタルシェルフと今後求められるCX

以前から、特にラグジュアリーブランドにおいては、デジタルシェルフ(電子棚)という表現がありましたが、このデジタルシェルフをよりダイナミックかつインタラクティブにしたものがマルチアングルレコメンドであると言えます。

また、すでにそれらをApps in ChatGPTに対応させることでChatGPT上でのマルチアングル表示を可能としましたが、今後は例えばShopifyのアプリストア登録やSalesforce Commerce Cloudのカートリッジなどにも対応していく予定です。

オンラインだけではなく、先日当社が提携を発表した(※)LiveX AIデバイスに対応することで、店頭でのインタラクティブデジタルシェルフとしての展開も予定しています。LiveXなどのデバイスに対応すると、文字だけではなく会話に基づいたダイナミックなデジタルシェルフも可能となるため、非常に効果の高い店頭リテールメディア広告が実現できると思われます。

ECサイト上だけではなく、生成AI、インストアアプリ、店頭デバイスなどにおけるマルチアングルレコメンドは、今後のCXの標準になるかもしれません。特にアパレル、美容、ラグジュアリーブランドなどの「商品を見る楽しさ」という要素があるジャンルにおいて、需要が高まると予想しています。

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【関連プレスリリース】
※ ZETAとネオジャパン、LIVEX AIの3社において業務提携契約を締結
〜エージェンティックAIを活用した実店舗におけるCX(顧客体験)向上とリテールメディア市場を創出〜(2026年3月24日公開)
https://zeta.inc/press-release/topics/zeta-neo-japan-livex-ai-inc-business-development-alliance/2026/0324
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■関連コラム■

コラム一覧

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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【CX向上生成AIソリューション ZETA CXシリーズ】

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