マーケティングと検索の深い関係

マーケティングにおける検索事情

元々当社の一番の強みはEC商品検索・サイト内検索にありますが、検索については結構これまでも外部のサイト、自社コラム問わずたくさん情報発信してきたこともあり、ここ最近ではレビューやQ&A、またOMOといったCXの新しいジャンルについての言及がほとんどでした。

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▼自社コラム

ECにおいて”0件ヒット”はNG!良質な UX を生み出す商品検索とは?
サイト内検索 マーケティングと CRO
EC商品検索の難しさ
▼記事(MarkeZine / ECzine)※外部サイトに遷移します
「サイト内検索」がECを変える!「スピードとおもてなし」に大手ECも熱い視線を注ぐ、ゼロスタートの「ZERO-ZONE Search」
それでAmazonと戦えますか? 今さら聞けないスマホ時代の「商品検索」選びの基準
CX向上は必須機能の見直しから OMOを支えるECサイトのあるべき姿とは
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しばらく検索について情報発信しておらずあまり当社のメインでもある検索についての情報発信のアップデートができていなかったので、今回から数回にわけてマーケティングにおける検索事情についてまた掘り下げてみたいと思います。

検索はなぜ重要か

まずそもそもではありますが、なぜ「検索はマーケティングにおいて重要」なのかを考えてみたいと思います。
前述した、以前の記事とも併せて読んで頂くとよりわかりやすくなるかもしれません。

大前提として、消費者は購買行動をしようとしているときに「商品について詳しく知りたい」と思っていることがほとんどです。
もちろん、消費者自身がそのジャンルに大変詳しいというケースや、そもそも詳しく知る必要のない商品を購入しようとしているケースなどもありますが、大抵の場合においては消費者は「よく知らないで買って失敗する」ということは極力避けたいと思っているはずです。

markething-search-relationship

以前はそうした場合の情報収集の手段として、事前に雑誌や(主にPCの)ネットの記事を見る、知り合いで詳しい人がいれば聞く、そしてお店で店員さんに聞くといった方法がありました。

この中でも特に重要だったのは、店員さんとのコミュニケーションではないでしょうか。
なぜかと言うと店員さんとの会話というのはインタラクティブだからです。
もちろん友達に詳しい人がいればなお良いですが、統計的に言えば店員さんがその商品についてインタラクティブにやり取りできる人の中では一番詳しいことが多いでしょう。
もちろん店員さんにも詳しくない人はいますし、詳しくても商品について中立的な意見を言うよりは、より「売りたいものを売る」というスタンスで会話する店員さんもたくさんいるとは思います。

スマートフォンが起こした革命と情報

スマートフォンが登場したことによって、情報収集の手段は大きく変わりました。

もちろんスマートフォン以前にもラップトップPCやいわゆるガラケーなどもありましたが、店頭でラップトップを開いてネットにつなぐというのは結構なハードルですし(やってた人はいるでしょうが)、またガラケーには情報収集において2つスマートフォンに遠く及ばない点がありました。

一つはハードウェアとしてのスペックが貧弱だったため(あくまでスマートフォンと比べれば、ですが)画素数も少ないし通信やレンダリングも遅いなど、情報収集ツールとしてかろうじて使えるというレベルだったという点です。
もう一つは、ガラケー時代には消費者が情報発信するということがほとんどなかった、という点です。

消費者が情報発信するようになったのは、もちろんSNSの登場もありますが、それよりもスマートフォンというネットワークにつながっている上にモビリティがあるというデバイスの登場が大きいことは間違いありません。
スマートフォンが登場していなかったら、TwitterもFacebookもInstagramもここまでの隆盛というのはなかったことでしょう。

つまりスマートフォンはガラケーに比べて、デバイスとして情報収集ツールとして強力であるということ、また他者が情報収集する対象の情報を多く発信してくれている時代のツールであるということです。

企業発信の情報とユーザー発信の情報

こうした(消費者に限らず)ユーザーが情報発信するようになったのがいわゆるWeb2.0という概念ですが、それ以前は基本的に情報というのは企業が一方的に発信しユーザーはそれを受信するだけだった、つまり通信としては双方向でも情報としては片方向だったのが、Web2.0以降になって情報の大半の発信源はユーザーへと変化しました。

ここで、Web2.0以前と以降でのGoogleのユーザビリティについて考えてみてください。

Web2.0以前は基本的にインターネットを流通している情報というのは企業が発信していたものです。
企業が発信する情報というのは、傾向としてはユーザー発の情報に比べて綺麗で端的に整理されているものがほとんどです。

ただ綺麗で端的で整理されているからと言って、本質をついた網羅的な情報であるとは限らないのが企業発の情報の特徴でもあります。
こうした情報というのは当時のGoogleにとっては大変扱いやすく、妥当な検索結果を表示することも今よりは容易でした。

ところがその後、検索結果自体が大きなマーケティング対象となり(いわゆるSEO)、またWeb2.0の大波によって綺麗で端的ではない、ただ莫大でまた時には物事の核心をつくような情報をユーザーが発信するようになり、いわゆるインターネット検索というのはある意味混乱に陥ったと言えます。

もちろんGoogleには大変優秀なメンバーが多数いるため、アルゴリズムの最適化を重ねてそれなりにまたある程度妥当な検索結果が表示されるようになっています。
ただ、1990年代とか2000年代初頭に仕事や趣味でインターネット検索をしていた頃に比べると、それでも最適と思われるURLが1ページ目にはなかったり、いわゆる検索汚染と言われるような現象もあり、以前ほどスッキリとはいかなくなってきているのは否めません。

欲しい情報にたどり着く1番身近なアプローチ

さてWeb2.0という大きなターニングポイントを経て、またスマートフォンの登場によって、インターネットにおける情報というのは以前とは比べ物にならない玉石混淆なものとなりました。
こうした情報からいかに「自分が欲しい情報にたどり着けるか」というのは、マーケティングのみならず現代社会において最重要ともいえるITの課題となっています。
しかも、スマートフォンの登場によってそもそも「ユーザーが情報収集する機会そのものが以前よりはるかに頻繁に」なっています。
情報が爆発的に増えた上に、その情報を調べる機会自体も増えているのが今の状況ということになります。

markething-search-relationship-2

これは当然マーケティングだけに限った話ではないのですが、当社の自社コラムということもありますし、ここではその状況下において(デジタル)マーケティングはどうあるべきか、という側面に絞って話を進めてみます。

必要な情報にたどり着く方法というのはいくつかありますが、その中でも検索というアプローチは一番良く使われるものであると言えます。
定期的に「今後はユーザーは検索ではない方法で商品にたどり着く」という意見を見かけますが、私見ですがそれは「検索ではない方法で商品にたどり着くこともある」というくらいではないかと思います。
つまり検索というアプローチが圧倒的多数であるがために、そうでない方法もあるよというアピールが成立しているだろうということです。

さてそれでは今のこの時代に検索というのはどうあるべきか、また本当にマーケティングにおいて検索というのは重要なのかについて、次回のコラムで解説してみたいと思います。

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
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[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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