ECにおける接客の重要性

経済産業省のECに関するレポートについて

今回は「ECにおける店員」について考えてみたいと思います。

先日経済産業省の調査で2013年のECに関するレポートがありました。

2013年のBtoC向けEC市場は17.4%増の11兆円、EC化率も3.7%へ拡大―経産省調査
https://netshop.impress.co.jp/node/547
(ネットショップ担当者フォーラム記事より引用)

こういった調査を待つまでもなく、ECが成長期にあるのは間違いのないところです。ECの成長によって大衆化が進み、店員という機能が必要になってくるというのが前回のトピックでした。

商売における「知識と粗利の関係」と「接客」

そもそもECに限らず商売においては、商品とお金を交換しているというのはもちろんですが、「知識と粗利」を交換しているという側面があります。

例外もありますがたいがいは、お店は消費者より商品や市場、業界などに詳しいという商品知識を提供することで、仕入れ価格に粗利を上乗せして商品を販売することが出来るのです。

ある意味で消費者=お客さんは、「安心」に対してもお金を払っていると言えます。

傾向としては地元商店街は安心高・値段高、SCや大手量販店は安心中・値段中、ECは安心低・値段低、という感じだと思います。

店舗陳列棚イメージ
もちろんたまにお店より商品知識が豊かな消費者というのも存在します。

そしてそういった消費者はECにおけるアーリーアダプターである確率が高いといえるでしょう。

逆にいえば、これからECの裾野が拡大していくにつれ、よりユーザーの商品知識は乏しくなっていく傾向があるということです。

もちろんこれまでのECにおいてもマーチャンダイジング、いわゆる仕入れというのは重要な要素であり、良い仕入れをするためには商品知識は重要なことではありました。

ただ仕入れはあくまでラインナップであり、ECサイトを訪れたユーザーの商品探しの手伝いにはなっていませんでした。

これからのECはお店同様、ショップを訪れたユーザーの商品探しのお手伝いをする必要があり、それがいわゆる「店員」もしくは「接客」という機能の実装になります。

ECが一部の新しもの好きユーザーだけではなく一般大衆消費者を取り込んでいくためには、実店舗がもつ接客機能をもつ必要があるということです。

ECが持つ3大機能の中で最も重要な商品検索

そもそもECのもつ本質的な機能は「商品の発見」「決済」「配送」の3つです。

決済と配送はやるべき処理を確実に素早くできれば安価に実現するべきものです。

ECで一番頭を使うべきところは「商品の発見」という機能です。

もちろん、「集客=広告」というのも重要ですが、あくまでEC上というかEC内について考えると「商品の発見」が最重要であると言えます。

集客についてはまた別の機会で取り上げたいと思います。

さて「商品の発見」というのはあくまで「ユーザー側の視点」です。

ではそのためにECサイトができることは何があるでしょうか。

サイトナビゲーションなども重要ですが、やはり最も重要なのは「商品の提案」だと思います。

実店舗で考えてみても、お客さんが商品を見つけるための手段は「陳列」と「接客」の2つしかありません。陳列はいわゆるサイトナビゲーションです。

では接客というのはどう実装されていくべきでしょうか。

たとえば一例としてECサイト上のサイトの担当者とのチャット機能というのがあります。現時点で実装されている一番ポピュラーな機能は、ショップへのお問い合わせメールかもしれません。

ただ、欲しい時にすぐ買えるというECの大きなメリットをかなり犠牲にしてしまっているのは否めません。

ECサイトにおける「接客」の最有力候補であるサイト内検索

ショッピングの際に売り手の「人間」が介在しなくていい、もっというと「人間をコンピュータが代替する」のがECのメリットでありデメリットでもあります。

ECサイトでの接客の重要性

私が考える接客の最有力候補はサイト内検索です。

サイト内検索という単語自体誤解を招きやすい表現ですが、それはまた別の回で取り上げる予定です。

ここではECサイトに実装されている商品検索という意味です。

そもそも「接客」というのはなにかというと「お客さんの相談に対する回答」であると言えます。
検索もその本質は相談というか質問=クエリに対する回答です。

とはいえ、今のECサイトのサイト内検索はほとんど接客という機能を果たしていません。それはなぜかというと、サイト内検索を単なる検索ツールとしてしか捉えていないからです。

例えば
・キーワードが間違っていればヒットしない
・ヒットした結果が全部在庫無しでも良い
・金額の条件にマッチしなければヒットしない
などです。

サイト内検索をテクノロジーツールとして捉えればそれは正しいと言えます。

しかしながら、ECサイトにおける検索にユーザーが期待するのは、そんな挙動ではありません。

ユーザーは「0件ヒットである」とか「在庫がない」ことを知りたくて検索するわけではないのです。

これを実店舗の接客に置き換えてみると、例えばお客さんが商品名を微妙に間違えていたら「そういった商品はありません」、お客さんの指定した金額に収まるものがなかったら例え1円オーバーしてるものならあっても「そういった商品はありません」、近々入荷する予定があっても現時点でなければ「そういった商品はありません」と回答しているようなものです。

商売という視点で考えれば、ECサイトの検索というのはテクノロジーツールではなく、接客ツールであるべきなのです。

・キーワード間違の場合は正しいキーワードが推測できれば訂正してあげる
・指定条件だと0件の場合は少し条件を緩めればヒットするなら表示してあげる
・検索した商品の新機種が出ているもしくは出る予定があれば教えてあげる
・違う機種だけど大幅値引きになっているものがあれば教えてあげる

ユーザーが期待しているのはそういった回答です。

検索条件に技術的にマッチする商品が知りたいのではなく、検索条件という名の相談に対する良い提案が欲しいのです。

ユーザーがECサイトにおいて相談=質問をするのは “検索”

検索は “接客” という機能をECに実装する有力な候補です

次回も引き続き、ECサイトにおける接客と検索、そしてレコメンドについて解説したいと思います。

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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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