検索マーケティング と印象マーケティング


検索マーケティング における検索とは

当社の主力はEC向けサイト内検索エンジンレコメンドエンジンレビューエンジンなどですが、これらは主に「 検索マーケティング 」をターゲットにしています。

検索マーケティング における検索というのは「商品を探す」という意味です。

一方でサイト内検索の検索は検索機能という意味です。

検索マーケティング 、すなわち商品を検索するというおおきな括りがあり、そこには検索機能、レコメンド、レビューなどがあるということになります。

「 検索マーケティング 」というのは、消費者が商品を検索しているとき、その手助けをしたり提案をしたり後押しをするようなマーケティングです。

検索マーケティングとは

一方で、 検索マーケティング とは違う、いわば印象マーケティングというような分野もあります。

TVのCMの大部分がその最たる例ですが、消費者が商品を検索する行為ではなく、印象を与えることで欲しいと思わせるようなマーケティングです。

InstagramやYouTubeもそれに近いものがあります。

ただYouTubeなどはそもそもメインコンテンツを検索している場合も多いので、それに関連した動画を流していたらそれは 検索マーケティング であると言えます。

たとえば商品説明動画のようなものであれば、それは印象マーケティングではなく 検索マーケティング であると言えるでしょう。

それぞれのマーケティングの性質

ネット以前というかデジタルマーケティング以前は、消費者の検索という行為をキャッチすることが難しかったため、マーケティングの大半は印象マーケティングでした。

スマートフォンの普及によって一気に、消費者のアクションをトリガーとするマーケティングが可能となり、 検索マーケティング が重要になってきたといえます。

消費者のアクションをトリガーとするマーケティング

さて当然のことながら 検索マーケティング と印象マーケティングには大きな違いがあるというか、その性質は正反対であると言えます。

検索マーケティング は消費者のアクションをトリガーとするので、消費者が能動的なマーケティングであるといえます。

一方で印象マーケティングは消費者をオーディエンスとして捉えるので、消費者が受動的なマーケティングであるといえます。

また 検索マーケティング は消費者が商品を探している状態におけるマーケティングなので、買ってもらって成功、買ってもらえなかったら失敗という減点法ともいえるマーケティングです。

これに対して印象マーケティングは、そもそも買うつもりがなかった商品を買ってもらえるので買ってもらえなくて当然、買ってもらえたら大成功という加点法ともいえるマーケティングです。

またカスタマーエクスペリエンスにおいては、印象マーケティングが認知共感における前半、 検索マーケティング が後半を担当するということも十分ありえます。

この2つは、良い悪いではなくどちらも必要なものだといえます。

ただ、商品ジャンルによってこの2つのそれぞれの重要性は変わってきます。

検索が重要な場合・印象が重要な場合

たとえば代表的なものでいえば、動画コンテンツ(映画など)や本、漫画などは 検索マーケティング の重要性が大きいといえます。

映画も映画館で観る場合はコンテンツ目当てではなく体験目当て(休日を楽しく過ごしたいなど)なこともあるため印象マーケティングが有効ではありますが、自宅でDVDや配信を観る場合は 検索マーケティング がほぼすべてといえます。

「何を観ようかな」「何を読もうかな」という状態、すなわち検索からスタートしているのでこれは当然です。

一方で商品そのものに印象以外の差別化要因があまりない商品、たとえばタバコなどは印象マーケティングが重要であるといえます。

もちろんタバコも味、強さ、値段、手に入りやすさ(にくさ)などの違いはありますが、とはいえやはり「その銘柄を吸っている人間に対する印象」という部分が大きいと言えるでしょう。

車などは検索が重要な場合と印象が重要な場合の両方があります。

車種の選択に明確な目的がある、たとえば雪道に強い、大人数が乗れる、乗り降りしやすい、安全基準が高い、などの場合には検索マーケティングの対象となります。

一方で、機能面にはこだわりがなく、どういう車を選ぶかが重要なケースも多いというか、むしろそっちのケースのほうが多いでしょう。

20170724 デジタルマーケティングと検索マーケティングの関係

私は以前に、とあるミニバンがなぜか乱暴な運転をする確率が高いのでなんでだろうと不思議に思っていたら、「それはTVのCMでちょいワル系のイメージを売りにしているからじゃないか」と聞いて合点がいったことがあります。(自分はCMを見ないので思い至りませんでした)

これなどは典型的な印象マーケティングの対象であるといえます。

検索マーケティング = SEO + CRO

どちらも重要ではありますが、当社は現在のところ完全に 検索マーケティング にフォーカスしています。

商品を買おうと思って探している(検索している)消費者に、いかに購買に至ってもらうかということです。

こうした分野のことをCROともいいます。

コンバージョンレート最適化の略です。

デジタルマーケティングにおいてSEOとCROどちらが重要か、といった議論がありますが、そもそもSEO+CROが 検索マーケティング ということになります。

整理すると 検索マーケティング (SEO+CRO) + 印象マーケティング = デジタルマーケティングということで、当社が手がけているのはCROということになります。

20170724 デジタルマーケティングと検索マーケティングの関係

ちなみに先日当社の導入先数や規模の調査を1年ぶりに行い、確認できているだけで導入先流通額6200億円まで増えていましたという報告を致しましたが、ここまで増えてもまだ当社の検索エンジンの「他社への乗り換え事例はゼロ件」です。

他社からの乗り換え事例はたくさんあるというか、導入事例のほとんどは他社からの乗り換えです。

残念ながらサービスが終了してしまうための解約、また全社方針で自社開発への移行などはあるため継続利用率は100%ではないのですが、検索エンジンの他社への乗り換え事例がゼロというのは今後もキープできるように頑張りたいと思います。

また今後は、 検索マーケティング の前半部分であるSEOを提供する事業者様や、印象マーケティングのソリューションを提供する事業者様とも連携を深め、より高度なカスタマーエクスペリエンスを実現する一助となれればと思います。

その中でも今後当社の製品として重要性を増すのはレビューエンジンになると思いますが、レビューの重要性については次回解説する予定です。


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【著者情報】
ZETA株式会社
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[gihyo.jp]エンジニアと経営のクロスオーバー
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
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